犬のノミ・マダニ・フィラリア・お腹の虫

犬のノミについて

ノミの生態と寄生による病害

ノミは1年中みられる昆虫ですが、梅雨に入り活発に活動する時期になりました。ノミは哺乳類や鳥類に寄生しますが、イヌやネコで最も多く寄生がみられるのはネコノミです。ノミの宿主上での寿命は猫で1~3週間、犬で2~5週間で(この寿命の差は宿主の毛づくろいの頻度によるものです)、ノミは宿主に寄生してから10分以内には吸血を開始し、約24~48時間後には産卵を開始します。50日間で1匹の雌ノミが1745個産卵したとの報告があります。環境中に落下した虫卵は2~7日で羽化し、幼虫となります。

幼虫はカーペットやソファ、部屋の四隅など湿気が高く暗い場所を好み、食べこぼしやノミ成虫の糞などの有機物をエサにして脱皮を繰り返しサナギになります。サナギは周囲のごみなどを自身に付着させることで環境の変化から身を守ります。サナギは乾燥しない条件下では数ヶ月間生存することができ、動物への寄生の機会を待ちます。動物や人の体熱、二酸化炭素、振動などに反応して羽化し、成虫となり動物へ寄生します。ノミの発育には温度と湿度が強く関与し、それらの条件によってライフサイクルの期間は2週間~約1年と大きく変化します。


宿主に寄生しているノミは全体のたった5%に過ぎず、それ以外の95%は未成熟のノミ(虫卵、幼虫、サナギ)として環境中に生息しています。

室内は念入りに掃除機をかけたり、ペットの寝床やソファーなどを清潔に保つように心がけましょう。ノミ寄生による直接的病害として、大量寄生の場合は、吸血による貧血、唾液の注入による掻痒、生理活性物質によるアレルギー(ノミアレルギー性皮膚炎)などがあり、間接的病害としては瓜実条虫やバルトネラ菌の媒介(猫ひっかき病)などがあり、ヒトにも被害が及ぶことがあります。こういった病害を避けるためにも、イヌやネコには定期的にノミ駆除薬を投与しノミの寄生から守ってあげましょう。

人の服や靴などにノミの卵が付着して室内に持ち込まれ、知らない間に家の中で繁殖してしまうことがあります。いったんノミが家の中で繁殖すると清浄化するには大変な労力を要します。

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